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中国語の電話対応フレーズ|取り次ぎ・伝言・聞き返しの例文

更新: 中村 大輝
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中国語の電話対応フレーズ|取り次ぎ・伝言・聞き返しの例文

中国語のビジネス電話対応は、相手の顔も口の動きも見えないぶん、対面より一段難しくなります。中国赴任1年目に取引先からの電話に出るのがいちばん苦手だった筆者も、まず名乗りと請稍等だけを覚えて、受ける→取り次ぐ→不在対応→聞き返す→終えるという流れで乗り切りました。

中国語のビジネス電話対応は、相手の顔も口の動きも見えないぶん、対面より一段難しくなります。
中国赴任1年目に取引先からの電話に出るのがいちばん苦手だった筆者も、まず名乗りと請稍等だけを覚えて、受ける→取り次ぐ→不在対応→聞き返す→終えるという流れで乗り切りました。
第一声は喂ではなく您好から入り、喂は電話では2声のwéiで使い、4声のwèiにすると「おい」の呼びかけになるので、日本人が最初に押さえるべき発音差です。
この記事では、ピンインと声調をすべて添えながら、请稍等、要不要留言、1をyāoと読む慣習まで含めて、丸暗記ではなく場面の順番で使える型として整理します。

電話を受けて名乗る基本の流れ

中国語のビジネス電話では、第一声をどう置くかで相手の受ける印象が決まります。
最初は「喂」だけで入るより、「您好」から受ける形が丁寧で、相手との距離を自然に縮められます。
特に目上や取引先には、你好よりも您好、あなたにあたる您を使う流れを身につけておくと安心です。

「喂」か「您好」か—第一声の選び方

電話では、喂は便利な一語ですが、ビジネスの冒頭で単独使用すると少し雑に響きやすいです。
赴任初日に反射的に4声の wèi で「wèi!」と出してしまい、相手を戸惑わせたことがあり、それ以来はまず您好から入るように切り替えました。
喂は電話では2声の wéi で「もしもし」の意味になりますが、4声で言うと「おい」という呼びかけになり、同じ字でも印象が正反対になります。
日本人が最も間違えやすいのは、まさにこの声調の差でしょう。

ビジネス電話は対面と違って、口元も表情も見えません。
だからこそ、最初の一音で雑さを消し、相手に「ちゃんと通じる人だ」と感じてもらう必要があります。
您好、こちらは〜と入るだけで、声のトーンまで落ち着いて聞こえます。
中国語では你好より您好の方が敬意が強く、目上や取引先には您を選ぶのが基本です。

自社名と名前を名乗る型

受けたら名乗る型は、您好,这里是○○公司,我是〜です。
自社名を先に置き、そのあとで自分の名前を言う順番にすると、相手は一度で状況を整理しやすくなります。
電話では対面以上に聞き取りの手がかりが少ないため、早口でまとめるより、区切って明瞭に言うほうが実務では強いです。

電話口で自社名を急いで言って聞き返された経験があると、名乗りだけはゆっくり切る癖が身につきます。
您好,这里是○○公司。
我是〜。
この二拍子にすると、相手は会社名と担当者名を別々に受け取れます。
役職名を添えて呼ぶ文化も中国のビジネスでは働いており、役職や年齢の上下が重視される場面では、名前だけよりも相手の立場を意識した言い方が印象を整えます。

相手を確認する「您是哪位?」

相手が名乗らないときは、请问,您是哪位?で丁寧に確認します。
哪位は谁よりも敬意のある言い方で、ビジネスではこの形を選ぶと角が立ちにくいです。
まず身元を確認してから内容に入る流れにしておくと、取り次ぎや保留の判断もしやすくなります。

中国語の電話応対は、相手が誰か分からないまま話が始まることも少なくありません。
だからこそ、聞き返しや確認の定型を先に持っておくと崩れません。
请问,您是哪位?の一言で会話の土台が整い、そこから取り次ぎ、保留、折り返しへと滑らかにつなげられます。
礼を保ちながら相手を特定する。
この一手が、ビジネス電話では意外なほど効きます。

担当者に取り次ぐ・保留にする

中国語の電話対応では、相手の顔が見えないぶん、保留と取り次ぎのひと言がそのまま印象を左右します。
まずは「请稍等」で落ち着いて待ってもらい、必要なら「我帮您转接」でつなぐ流れを押さえると、会話が止まりにくくなります。
誰宛てか分からない場面では「请问您找哪位?」で確認し、かける側に回ったときは「请帮我转〜」「我找一下〜」で呼び出してもらうと、受け手・発信者の両方に対応できます。

「请稍等」で保留にする

保留にするときの最重要フレーズは「请稍等」です。
稍等は稍微等一下を縮めた言い方で、電話ではそのまま「少々お待ちください」として使えます。
長く説明しなくても、まずこの一言で相手の時間を預かる姿勢が伝わるため、初級者ほど先に覚えておきたい表現でしょう。

ℹ️ Note

何も言わずに保留へ移ると、相手は「切られたのではないか」と不安になります。短くても声を返すだけで、通話の空気はずいぶん安定します。

筆者も最初は転接という単語が口から出ず、保留の場面は「请稍等」だけで乗り切っていました。
それでも実務では十分通じますが、数をこなすうちに「请稍等,我帮您看一下他在不在」のように、待ってもらう理由を添えるだけで相手の反応が柔らかくなると実感しました。
とくに保留中に何も言わず数十秒待たせて、クレームになりかけたことがあり、それ以来は必ず一言添えるようにしています。

担当者へつなぐ「我帮您转接」

担当者へつなぐときは「我帮您转接」で「おつなぎします」と伝えます。
帮您には「あなたのために手伝う」という含みがあるので、単に作業を説明するだけの表現よりも、受け手の丁寧さが自然に出ます。
電話では処理の速さだけでなく、相手が安心して待てるかどうかが大切ですから、このひと言は実戦で使いどころが多い表現です。

誰につなぐかがはっきりしないときは、「请问您找哪位?」で相手の目的を確かめます。
找は「探す・訪ねる」という意味ですが、電話では「〜さんに用がある」「〜さんをお願いします」という感覚で使われます。
ここで名前を取り違えると取り次ぎが何度も往復するので、最初に確認するほうがむしろ自然です。

かける側に回るときも、流れは同じです。
担当者を呼び出してもらうなら「请帮我转〜」、在席を確認しつつ呼んでもらうなら「我找一下〜」で十分通じます。
受ける側の「我帮您转接」と対にして覚えておくと、こちらからかける場面でも迷いません。

かける側の「〜さんをお願いします」

発信側では、相手に「〜さんをお願いします」と伝えたい場面がよくあります。
そこで役立つのが「请帮我转〜」と「我找一下〜」です。
前者は「〜さんにつないでください」という依頼で、後者は「〜さんをお願いします」に近い使い方になります。
受ける側の立場だけを覚えると、発信した瞬間に言葉が出なくなるので、両方向をセットで持っておくほうが実用的です。

取り次ぎに少し時間がかかりそうなら、黙って待たせない工夫も必要です。
たとえば「请稍等,我帮您看一下他在不在」と一言添えるだけで、相手は状況を把握しやすくなります。
何も言われないまま待つ時間は短くても長く感じられるので、進捗を小さく返すことが電話応対では効きます。
保留と取り次ぎは、正しい単語を知るだけでなく、相手の不安を減らすための配慮まで含めて身につけておくと使いやすいでしょう。

不在を伝える・伝言・折り返し対応

相手が不在の場面では、まず丁寧に不在を伝え、そのうえで伝言か折り返しかを自然に分けて受けるのが基本です。
中国語では、状況に応じて「现在不在」「在座位上」など言い方を切り替えるだけで、受け答えの精度がぐっと上がります。
伝言と折り返しは似て見えて役割が違うので、会話の流れごと覚えておくと安心です。

不在を丁寧に伝える

担当者が席にいないだけなら「他现在不在座位上」、その場にいないなら「不好意思,他现在不在」で十分に自然です。
ここで大切なのは、単に「いません」と言うのではなく、相手が「外出中なのか」「席を外しているだけなのか」を切り分けることです。
前者は不在全体を伝え、後者は戻りやすい状況を示せるので、次に伝言を受けるか、後でかけ直してもらうかの判断につながります。
短い一言でも、相手の時間を無駄にしない受け答えになるでしょう。

伝言を承る・残す

伝言を受けるときは「要不要留言?」と聞くと、相手に“メッセージを残しますか”とやさしく確認できます。
受け手としての言い方なら「我可以帮您转告」が使いやすく、ここでの留言は「メモとして残す」、转告は「口頭で伝える」という違いがあります。
以前、口頭で伝言を受けたのにメモし損ね、担当者に正しく伝わらなかったことがあり、それ以来、复述(復唱)とセットで受けるようにしています。
相手の名前、用件、連絡の希望先を言い直して確認すると、聞き落としが減るのです。
おすすめです。

折り返しを申し出る/依頼する

折り返しを申し出るなら「要我请他回电话给您吗?」がそのまま使えます。
ここでの回电话は「折り返し電話」で、给您を付けることで「どなたに返すのか」がはっきりします。
実際にこのひとことを知ってから、相手が不在でも会話の流れが止まりにくくなりました。
用件を受けたあと、こちらから自然に次の一手を出せるので、電話を切るタイミングにも迷いません。
自分がかけていて相手が不在なら、「请转告他回来后给我回个电话,可以吗?」と依頼できます。
承る側と依頼する側を対で覚えると、場面が変わっても言い回しを選びやすくなります。
折り返しには連絡先が欠かせないので、「方便留一下您的电话吗?」で電話番号を聞く形も一緒に押さえておくと、この後の数字聞き取りにもつながります。

聞き返す・数字と名前を確認する

聞き取れない場面では、まず相手に負担を押しつけずに言い直しをお願いするのが基本です。
「请再说一遍」と「请说慢一点」を二本柱にして、必要なら「对不起,我没听清楚」と自分側の状況を添えると、角が立ちにくくなります。
しかも「没听清楚」は音が拾えなかったとき、「没听懂」は意味が取れなかったときに分けて使うと、聞き返しの精度が上がります。

「请再说一遍」で聞き返す

「请再说一遍(qǐng zài shuō yí biàn)」は、単に“もう一度”と頼むだけではなく、会話の流れを止めずに再入力してもらうための基本表現です。
聞き取れなかった原因が速度にあるなら「请说慢一点(qǐng shuō màn yìdiǎn)」を重ねるとよく、必要に応じて「对不起,我没听清楚(duìbuqǐ, wǒ méi tīng qīngchu)」を添えると、相手を責める響きが消えます。
実際、電話口で早口の案内を受けたときも、この形に直してからは、相手が言い直しやすくなりました。

「没听清楚」と「没听懂」を分ける意識も役に立ちます。
前者は音声が拾えていない状態、後者は言葉は聞こえたのに意味の解釈が追いついていない状態なので、どちらで詰まっているかを切り分けるだけで返し方が変わるからです。
聞こえなかったのに意味の話をしてしまうと相手も直しようがないので、まずは状況を短く正確に伝えましょう。

電話番号の1は「yāo」と読む

電話番号や部屋番号では、1を「yī」ではなく「yāo(幺)」と読むのが中国語の定番です。
7の「qī」と音が近く、数字列では聞き間違いが起きやすいため、通信の現場でこの読み方が定着しました。
番号は意味よりも識別がすべてなので、発音の美しさより判別のしやすさが優先されるわけです。

この読み替えを身につけるきっかけになったのは、電話で聞いた番号をそのまま「yī」で復唱して相手に「yāoです」と直された経験でした。
それ以来、数字を口に出す場面では、まず1を「yāo」に置き換えてから読むようにしています。
数字は一文字の違いが致命的なズレにつながるので、覚え方も実務寄りにしておくと安心です。

復唱して認識をそろえる

誤伝達を防ぐ決め手は、相手の言葉を受けて終わらせず、自分の口で組み直して返すことです。
「我复述一下(wǒ fùshù yíxià)」で復唱を始め、「您的意思是〜,对吗?(duì ma?)」で意図を確認すると、こちらの理解と相手の想定を同じ線にそろえられます。
聞き返しが“受け身”で終わらないので、会話全体の精度が上がります。

名前の確認でもこの姿勢はそのまま使えます。
取引先の担当者名を漢字の取り違えでメールに書いてしまった失敗以来、「请问是哪个字?(qǐngwèn shì nǎge zì?)」で必ず字を確認するようになりました。
同音異字の多い中国語では、数字と名前を声に出して確かめるのが鉄則です。
復唱確認を挟むだけで、後から直す手間がぐっと減ります。

用件を切り出す・電話を終える

用件を先に伝える型にすると、電話の立ち上がりが驚くほど滑らかになります。
名乗ったあとに「我是为了〜打电话的」と用件を先に置けば、相手は取り次ぎ先をすぐ判断でき、無駄なやり取りを減らせます。
こちらの事情を先に並べるより、相手が動きやすい順番にするのがコツです。

用件を切り出す「我是为了〜」

名乗ったあとに「我是为了〜打电话的」と続ける言い方は、ビジネス電話でとても使いやすい表現です。
たとえば雑談から入ってしまうと、相手は「誰に何の件だろう」と確認する時間が増えますが、先に目的を示せば、受け手はその場で担当者の有無や取り次ぎの要否を判断できます。
用件を後回しにして待たせてしまった失敗を一度経験すると、この順番の大切さがよくわかります。
だからこそ、まず目的、次に補足という流れで話しましょう。

この型のよさは、短いのに情報量が十分なところです。
中国語の電話では、相手に考えさせる時間を長くしないことが、丁寧さにもつながります。
「我是为了資料确认打电话的」のように、目的を最初に置けば、相手は話の出口を見失いません。
日常会話より少しかたく聞こえるくらいが、仕事の電話ではむしろ自然です。
まずはこの一文を口に出して練習してみてください。

感謝とお詫びの一言

相手に手間をかけたときは、「给您添麻烦了」を添えるだけで空気がやわらぎます。
これは単なる決まり文句ではなく、「こちらの都合で時間を取らせている」という意識をきちんと形にする表現です。
中国語でも先に相手への配慮を示すと、強い依頼や急ぎの確認でも角が立ちにくくなります。
たとえば転送をお願いする場面や、何度か聞き返した場面では、まずこの一言を入れてから本題に進みましょう。

同じ流れの中で「谢谢」も自然に使えます。
感謝を先に置くと、頼みごとが命令のように響きにくくなるからです。
筆者の場合、夜の電話でつい「晚安」と言ってしまい、少し砕けすぎた印象を与えたことがありました。
その経験から、ビジネスでは感謝と締めを切り分け、くだけた親しさよりも落ち着いた礼儀を優先するようにしています。
相手が受け取りやすい言い方を選ぶことが、実務では何より役立ちます。

「再见」で締める

締めは「那就这样,谢谢您,再见。
」が使いやすい定型です。
まず「那就这样」で用件が済んだ合図を出し、次に「谢谢您」で区切りをつけ、最後に「再见」で自然に終える。
この順番が整っていると、電話の終わり方に迷いがありません。
夜の通話でも取引先には「再见」を使うのが無難で、「晚安」は家族や友人向けに残しておくほうが安全です。
親しい表現を仕事に持ち込むと、意図せず距離が近すぎる印象になります。

電話を切るタイミングも、基本はかけた側か目上が先です。
最後まで相手に主導権を残す形にすると、会話全体が落ち着いたまま終われます。
ビジネスの電話は、話し始めよりも終わり方で印象が決まりやすいものです。
だからこそ、用件を先に伝え、感謝を添え、締めは「再见」で統一しましょう。
こうした型を一つ持っておくと、初対面の相手でも安心して話してもらいやすくなります。

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中村 大輝

中国現地企業で5年間勤務。HSK6級・中検準1級取得。文法の体系的整理とビジネス中国語の実践的な解説に強み。

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